矢車SITE ― 改訂2022年11月

写真を主とした本人の日記代わりのようなブログで、つぶやきのようなものですが、 当人の別ブログ記事の更新紹介も行っています。

いったん別のサイトに移転した本ブログのメイン記事を本サイトに戻しました。部分的にTwitter投稿を一定期間を区切って掲載したものが含まれます。

友人の著書を読み始めたこと、その他

W_2019_otw02.jpg

W_2019_otw03.jpg

昨年暮れに友人から献本を頂いたが、年はじめから予想外の多忙でなかなか拝読を果たせなかったところ、ようやく三月の末頃から、少しづつ読み始めた。まずタイトル『祖父たちの昭和』が、私と同年ではないものの同世代である友人の著書であるだけに、相当に意味深であった。このタイトルが暗示しうるものは、私にとっても、年を重ねるにつれて考える機会が多くなってきたところのものだからである。とはいっても、私にとっての「祖父たち」のイメージは著者にとっての「祖父たち」のイメージとは全く異なっている。私にとっての「祖父たち」のイメージは最初から現在にいたるまで殆ど、全く空白に近いのだから。というのも父親を含めて父方親族の写真は皆無で、辛うじて母方の祖父の写真を一度ほど見た記憶があるのみ、本書の著者とは大違いなのである。またサブタイトルにある化血研創設のような事柄については、当方の繋がりにはまず縁がなかったことはもちろんである。

 ところが、読み始めて少しのところで一つ大いに驚かされたことがあった。著者と私の人生における接点は若い頃の職場のみであり、数年間の同僚であったという偶然だけである。出身地も出身校も相当に遠隔の地であり、何らかの出自的な関係は考えたこともなかった。それがこの本を数ページ読んだところで、著者の御祖父様ならぬ御祖母様の出身地が私の父親の出身地と同じであることがわかって驚いたのである。具体的に言うと兵庫県佐用(郡、町)である。御祖父様の方は九代以上に及ぶ家系図まで持つような家柄でその実家は津山の酒造家であったとのことだから兵庫県佐用とは近隣であり、このこと自体はごく自然なことである。御祖父様が欧州留学時に入手した最初期の35ミリカメラで撮影されたという何枚かの家族写真にもその御祖母様のお姿が見られるが、当方の父親は明治三十年代の生まれの筈だから、大正年間の当時は佐用の地で少年時代を過ごしていた筈なのである。これについてはこれ以上何とも言えないが、この機会に当方の関係でもう一つ思い出されることがある。大学で専門課程の教授であった先生が岡山県の出身とのことだったのだが、ふとした機会に私が佐用の地名を口にしたとき、その先生が大きな声で「佐用か!」と、少し懐かしそうな表情をされたことがあった。その先生も津山か美作あたりの御出身だったのかもしれない。当方の場合、両親の出身地はこの、兵庫県西部と母方の和歌山県北部に分かれる。両者の重みを比較すると、これまでのところ、兵庫県西部の方は限りなくゼロに近かった。なにしろ、父親の顔を覚える時間もなかったもので仕方がない。しかし上記のような成り行きを見ると、こちらの地域の地縁もこれまでの人生に何らかの影響力を及ぼしていたかのような感慨に迫られる。件の職場も岡山県の東部であった。

 さて、上記は本書の最初の小部分を読んだ時点での、どちらかというと当方の個人的な感慨であるが、本書の主要部分は写真でも見られるとおり、化血研創設のいきさつとかGHQの絡みとか、国民的な意味を持つ内容も含まれ、まだ読了には至っておらず、少なくとも私のとって一気に読めるものではないので、また読了後に本ブログかまたは別のブログで、読後の感想を纏めてみたいと思う。新聞に提灯記事の書評を書く何とかライターのようなわけにわゆかないので。

 なお、本書著者のフェースブックページにリンクしておきます。

さて、下の写真は、ちょうど上記の本を読み始めた三月の末頃、例年のごとく少々寒い中、千鳥ヶ淵まで歩いて出かけたおりのもの。

W_2019_tidor01.jpg

この日は城門のこの辺りまでは行ったものの、通行規制が厳しく自由に歩けないし、のろのろと時間がかかりそうなので、列に加わるのは諦め、いつもはあまり行かない対岸の靖国神社に行ってみた。

W_2019_yasuk01.jpg

神社の門としては明治時代以外には考えられないような独特の様式ですね。荘重ではあるものの何か重圧感のようなものが感じられて、いつも敬遠しがちで、この日も中に入る気にはなれなかった。

ちなみに、下の本は、一昨年に購入して読んだ本ですが、靖国問題についても興味深い話が語られています。

W_Rei_Jinsei.jpg

二人の著者はどちらも故人で平成19年、2007年に致知出版社から発行された本。この本によれば、いわゆる「英霊」は、必ずしも靖国神社の中で神様になっているわけではないとのことです。

W_chidor_02.jpg

桜にもどって・・・、この樹皮についた緑青のような苔の色は桜の花の色と実によく調和しているように見えます。桜の木に特有なのか、それとも千鳥ヶ淵の桜に特有なものなのか・・・。

日比谷の方まで続くお堀端の道。かなり寒かった。

W_2019_tidor05.jpg