矢車SITE ― 改訂2022年11月

写真を主とした本人の日記代わりのようなブログで、つぶやきのようなものですが、 当人の別ブログ記事の更新紹介も行っています。

いったん別のサイトに移転した本ブログのメイン記事を本サイトに戻しました。部分的にTwitter投稿を一定期間を区切って掲載したものが含まれます。

平安末期へのちょっとしたのめりこみ

昨年、世田谷美術館で行われた、白洲正子を記念するる展示会に行ったことに始まり、著書の「西行」を読んだりしていたところ、たまたま今年になって大河ドラマの「清盛」が始まったこももあって、最近はこの時代や当時の人物に少しばかりのめりこんでいるようです。この大河ドラマが始まったときは、清盛の母親についての設定や忠盛の行動など、あまりにも作り話っぽい設定で「なんだこれは!」と思ったものですが、今はあまりそういうことは考えずに楽しんでいます。映像や配役は悪くないし、歴史に興味をもつのならこれをきっかけにして、自分で本や資料を見つけて勉強すればいいわけですからね。

数日前、近所の書店で『後白河上皇「絵巻物」の力で武士に勝った帝(小林泰三著、PHP新書)』を購入して途中まで読んでいますが、なかなか面白い本です。説得力のある文章を書く著者だと思います。

一昨日、外出して要件を済ませた後上野に立ち寄り、国立博物館まで行ってみたところ、ちょうど「ボストン美術館日本美術の至宝」展をやっていたので見てきたのですが、彼の有名な「平治物語絵巻」を見ることができました。おびただしい数の人物の精細な描写の持つ迫力は、実物を見るとやはり映像や複製とはまったく次元が違いますね。

絵巻の開始部に書き出されている数十行ほどの文章は、いわゆる「書」に対する鑑識眼などまったく無縁な私にも美しいものに見えました。親しみやすい書体だったのかもしれません。

それはそうと、ちょっとしたものであってもこういった特定の過去へののめりこみというのには何かわけがあるのかとも思います。

というのも今は昔、高校生の時代に、特に古典が好きでも得意であったわけでもないのに注釈つきの「平家物語」を買ってトライしているからです。ただし、何度トライしていつの間にか途中でやめてしまう。いまもそうですが、そういう心のゆとりと落ち着きがなかなか得られないということでしょう。

いま、他の優先事項を差し置いて再度トライする予定もないし、さりとてもう読まないものと決めてしまったわけでもなく。

とりあえず今は『後白河上皇』を読むのが一つの楽しみ。